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ドローン測量

ドローン測量に資格は必要?資格の種類と取得方法をわかりやすく解説

ドローン測量に資格は必要?資格の種類と取得方法をわかりやすく解説

ドローン測量を専門的に行うには、資格取得が重要です。国家資格の測量士・測量士補に加え、民間資格のドローン測量管理士や技能士など、目的や役割に応じて複数の資格が存在します。

 

資格を持つことで、対応できる業務が増え、依頼者からの信頼も得やすくなるでしょう。この記事では、ドローン測量に役立つ資格の種類や取得方法を解説します。

 

ドローン測量に関する資格を取得したい方やスキルアップを検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。

 

ドローン測量に必要な資格は?

ドローン機体

ドローンを飛ばすだけであれば、特別な資格は必要ありません。

 

しかし、専門性や信頼性を示すため、また業務範囲を広げるために取得が推奨される資格がいくつかあります。

 

ここでは代表的な資格として、「測量士・測量士補」「ドローン測量管理士」「ドローン測量技能士」について紹介します。

 

測量士・測量士補

国家資格である測量士は、土地・建物の境界・地形・面積を正確に測定するために必要な資格です。測量の計画から実施、成果物の作成まで、全ての工程に責任を持ちます。

 

一方の測量士補は、測量士が立てた計画に基づいて実際の測量作業を行う資格です。将来的には測量士へとステップアップできるキャリアにつながります。

 

ドローン測量管理士

ドローン測量管理士は、一般社団法人DSEROが認定する民間資格です。UAV(無人航空機)を活用して3次元点群データを作成する際に、計画立案やデータの検証を行う能力を証明します。

 

取得するには、DSERO認定の教育機関、またはDPCAやJUIDAが実施する操縦技能や安全運行に関する講習の受講が必要です。

 

この資格は、測量結果の精度を適切に管理できる知識を備えていることを示すものであり、現場での信頼性向上や発注者への安心感につながります。

 

ドローン測量資格の中でも、特に精度管理を担う重要な役割を持つのがドローン測量管理士です。

 

ドローン測量技能士

ドローン測量技能士も、一般社団法人DSEROが認定する民間資格のひとつです。ドローンを用いた測量で3次元点群データを正確に作成できるスキルを証明するもので、取得には1年以上のUAV業務経験といった実務が求められます。

 

技能士は、実際にドローンを操縦してデータを取得・処理する技術者向けの資格で、精度を管理できる実技能力を養います。

 

現場で正確かつ効率的に作業を行い、高精度な成果物を提供できることが特徴です。ドローン測量に携わる技術者にとって、自身のスキルを客観的に示せる有効な資格であり、依頼者からの信頼獲得や業務領域の拡大に役立ちます。

 

ドローン測量士が持っていると強みになる資格

ドローン機体

ドローン測量をより安全かつ効率的に行うためには、基本となる測量士資格に加えて関連資格も取得しておくと安心です。

 

ここでは、ドローン測量士が取得しておくと役立つ「一等・二等無人航空機操縦士」「第三級陸上特殊無線技士」「普通自動車免許」について紹介します。

 

二等無人航空機操縦士

二等無人航空機操縦士は、空港周辺や高度150m以上の空域での飛行を安全に行う知識と技能を証明する資格です。

 

この資格を持っていると、リスクの高い空域や高度のある空域での飛行に対する許可申請の一部を省略できる場合があります。

 

ただし、有人地帯での補助なし目視外飛行(レベル4飛行)については、二等操縦士だけでは対応できないので注意が必要です。

 

一等無人航空機操縦士

一等無人航空機操縦士は、ドローン国家資格の中でもハイレベルの資格です。二等操縦士では対応できない有人地帯での補助なし目視飛行など、あらゆる飛行形態を扱えるようになります。

 

また、一等操縦士を取得すると、レベル1〜3の飛行において飛行許可申請が不要になります。仕事の範囲を広げたい技術者や、リスクの高い空域も飛行したい現場で有利になる資格です。

 

第三級陸上特殊無線技士

第三級陸上特殊無線技士は、無線設備を操作するために必要な国家資格です。ドローン測量では、5.7GHzの周波数の産業用ドローンを操縦する際に、この資格が求められます。

 

取得しておくことでさまざまな現場に対応できるだけでなく、測量業務の精度と信頼性を確保できる資格です。

 

普通自動車免許

ドローン測量の現場では、機体と資材を現地に運送したり、移動しながらの作業が生じたりします。そのため、普通自動車免許を持っていると、現地入りや機材輸送で柔軟に対応できます。

 

ドローン測量スキルを身につける手段

ドローン操縦

ドローン測量に関する知識や技術を身につけるためには、スクール受講と独学の2つの方法があります。

 

それぞれの特徴と注意点を理解したうえで、自分のスタイルに合った学び方を選ぶことが大切です。

 

ここでは、ドローン測量の知識や技術を取得する方法を紹介します。

 

スクール

ドローンスクールでは、ドローンの基本知識から操縦方法まで学べます。経験豊富な講師から直接指導を受けられるため、実践的な操縦スキルを効率よく身につけられるのが大きな魅力です。

 

講座によっては民間資格の取得をサポートしている場合もあるので、短期間で確実にスキルアップを目指したい方はスクールの受講がおすすめです。

 

独学

独学でドローン測量の知識を習得する方法もあります。書籍やインターネットを活用すれば費用を抑えられるのがメリットですが、専門的な測量データソフトの扱いや高度な操縦技術などを学ぶのは難しいでしょう。

 

さらに、誤解や理解不足が生じやすいため、学習に時間がかかる点にも注意が必要です。

 

ドローン測量の資格取得を目指すならスクールがおすすめ

ドローン機体

ドローン測量に必要な知識や技術をしっかり身につけて資格取得を目指すなら、独学よりもスクールで学ぶのが近道です。体系的なカリキュラムと実践的な指導により、初心者でも安心してスキルを習得できます。

 

スカイテクノワークスでは、学ぶ目的やレベルに合わせて選べる多彩な講座を用意しています。操縦技術の習得から高度な測量スキルまで幅広く対応しており、自分に合った講座を選ぶことで効率的にステップアップが可能です。

 

ここでは代表的な5つのコースをご紹介します。

 

JUIDA認定コース

JUIDA認定コースでは、無人航空機を安全に運航するための知識と操縦技術を体系的に学べます。最新機体を使った実践的な訓練により高度なスキルを習得でき、少人数制で一人ひとりがしっかり学べるのが特徴です。

 

操縦技能と安全運航管理者カリキュラムの修了者には修了証が発行され、JUIDAに登録するとライセンス証を取得できます。

 

受講料は「無人航空機操縦技能取得講座」が198,000円(税込)、「安全運航管理者取得講座」が110,000円(税込)です。

 

JUIDA認定コースについて詳しく知りたい方は、こちら

 

UAV写真測量初級コース

UAV写真測量初級コースでは、写真測量の目的・役割・実施手順とともに、UAVの知識・操縦方法・法律を学びます。

 

操縦経験の有無にかかわらず受講できるため、測量や建設の業務経験がある方はもちろん、未経験者にも適したコースです。実習では操縦訓練、DJI GS Pro の操作、3次元データ作成などを行います。

 

UAV写真測量初級コースについて詳しく知りたい方は、こちら

RTK写真測量講習プログラム

RTK写真測量講習プログラムでは、Phantom 4 RTK ・ D-RTK2 を用いて正しい測量手法を学ぶコースです。センチメートル単位でのナビゲーションと測位が可能な高精度ドローンを活用し、機体特性・自動飛行・3次元データ作成ソフトの扱い方などを習得します。

 

対象は Phantom 4 RTK を購入した方で、実践的な測量技術を身につけたい方に向いています。

 

RTK写真測量講習プログラムについて詳しく知りたい方は、こちら

DJI CAMPスペシャリスト認定講座

DJI CAMPスペシャリスト認定講座は、DJIのマルチコプターを正しく安全に運用できる操縦者を認定する企業向けのプログラムです。

 

受講対象は10時間以上の飛行経験を持つ操縦者で、講習では正しい知識や操縦方法、飛行モラルが評価されます。2日間のカリキュラムで行われ、料金は99,000円(税込)です。

DJI CAMPスペシャリスト認定講座について詳しく知りたい方は、こちら

UTC認定スクール

UTC認定スクールでは、産業用マルチコプターパイロット技能認定証を取得できます。農薬散布ドローンを安全に扱えるよう、認定教官が現場に近い環境で実技訓練を行うのが特徴です。

 

受講後はオペレーターとしての活躍も可能です。費用は基本講習が275,000円(税込)、産業用ヘリ免許保持者向けが159,500円(税込)、他ライセンス保有者対象の拡張コースが220,000円(税込)でいずれも登録料49,500円(税込)が必要となります。

 

UTC認定スクールについて詳しく知りたい方は、こちら

 

まとめ:ドローンの資格取得するならスカイテクノワークス

ドローン測量は資格がなくても飛ばすことは可能ですが、測量士や関連資格を取得しておくことで業務の幅が広がり、依頼者からの信頼性も高まります。

 

特に、測量士や測量士補といった国家資格に加え、ドローン測量管理士・ドローン測量技能士などの民間資格を取得すれば技術力の裏付けとして大きな強みになるでしょう。

 

知識や技術を独学でも習得できますが、効率よく学び確実に資格を取得したいなら、スクールで学ぶのが効率的です。

 

スカイテクノワークスでは、目的やレベルに合わせた多彩な講座を用意しており、初心者から専門性を磨きたい方まで幅広くサポートしています。

 

ドローン測量に関する資格取得やスキルアップを検討している方は、ぜひスカイテクノワークスへお気軽にご相談ください。

 

お問い合わせは、こちら

 

コラム監修者

福永久博
福永久博専務取締役
測量士として25年以上の実務経験を持ち、数多くの公共・民間測量プロジェクトに携わる。
現場で培った確かな測量技術に加え、ドローンを活用した最新の写真測量・3D解析技術にも精通。
1級土木施工管理技士としての知見を生かし、土木現場におけるICTにも積極的に取り組む。

また、UAV写真測量 初級編 POWERED BY KOMATSU SMART CONSTRUCTION インストラクター、P4RTK写真測量インストラクター、JUIDA認定インストラクター、DJI CAMPインストラクターとして、育成にも力を入れている。

そのほか、産業用マルチロータオペレーター技能認定、農薬指導士、米・食味鑑定士、2級陸上特殊無線技士、3級アマチュア無線技士、ICTアドバイザー(九州地方整備局認定)など多数の関連資格を保有。現場経験と教育実績を併せ持つ。