測量用ドローンとは?価格相場とおすすめの機種・選び方を徹底解説
測量用ドローンの導入を検討しているものの、価格や機体選びに迷っていませんか。
建設現場や土木工事では、従来の地上測量に代わって、ドローンを活用した測量が急速に普及しています。
とはいえ、写真測量とレーザー測量の違いや、数十万円から数百万円まで幅のある価格相場を正しく理解していなければ、現場に合わない機体を選んでしまうかもしれません。
高額な投資だからこそ、導入前に基礎知識を押さえておくことが失敗を防ぐ第一歩です。
この記事では、測量用ドローンの基礎知識から価格相場、失敗しない選び方まで紹介します。
測量用ドローンとは?一般的なドローンとの違い

測量用ドローンは、上空から高精度な地形データを取得するために設計された、産業用の無人航空機です。
一般的な空撮用ドローンとは、搭載機器や精度の面で大きく違うのが特徴でしょう。
ここでは、両者の違いと導入によるメリット、注意点を解説します。
測量用ドローンと一般的なドローンとの違い
測量用ドローンは、カメラを搭載しているだけでなく、測位精度や飛行の安定性において専用の仕様となっています。
一般的なドローンが、手動での空撮や簡易点検を主な用途とするのに対し、測量用ドローンは、高精度なGNSS(RTK/PPK)受信機や自動飛行プログラムを標準搭載している点が大きな違いといえるでしょう。
これにより、センチメートル単位の誤差で位置情報を記録できます。
測量用ドローンを導入するメリット
測量用ドローンを導入する最大のメリットは、従来の地上測量と比べて作業時間を大幅に短縮できる点です。
数日かかっていた広範囲の測量が、数時間で完了するケースも多く、人件費の削減にもつながります。
急斜面や災害現場など、人が立ち入りにくい場所でも安全にデータを取得できるため、安全管理の面でも有効でしょう。
導入前に押さえておきたい注意点
多くのメリットがある一方で、導入にあたってはいくつかの注意点もあります。
航空法などの法規制により飛行が制限される場合があるため、事前の飛行許可申請が必要です。
雨天や強風などの天候に左右されやすいことに加え、機体や解析ソフトの初期費用が高額になりやすい点にも注意しましょう。
測量方法の種類と特徴
ドローン測量は、主に「写真測量」と「レーザー測量」の2つです。
現場の環境や目的によって、適した手法は変わってくるでしょう。
ここでは、それぞれの特徴と選び方を紹介します。
写真測量とレーザー測量の比較
まずは、2つの測量方式の違いを表で比較してみます。
| 項目 | 写真測量 | レーザー測量 |
| 使用機器 | 高解像度カメラ | LiDARセンサー |
| 得意な現場 | 見通しの良い平地・造成地 | 森林や山間部など複雑な地形 |
| 導入コスト | 比較的低コスト | 高コスト |
見通しの良い平地であれば写真測量、樹木が多い山林であればレーザー測量が適しているでしょう。
ドローン写真測量の仕組みと特徴
写真測量は、ドローンに搭載した高解像度カメラで地上を連続撮影し、専用の解析ソフトで3Dモデルやオルソ画像を生成する手法です。
比較的低コストで導入でき、視覚的に分かりやすいカラー画像が得られるため、一般的な造成工事や土量計算などで広く採用されています。
ドローンレーザー測量の仕組みと特徴
レーザー測量は、ドローンにLiDARセンサーを搭載し、地表に向けてレーザーパルスを照射することで、高密度な3D点群データを取得する手法です。
レーザー光は樹木の隙間を抜けて地表に届くため、写真測量では地面が隠れてしまう森林や、山間部の測量に適しています。
測量用ドローンの価格相場

測量用ドローンの価格は、機体の性能や測量方式によって大きく異なります。
数十万円で導入できるモデルもあれば、数百万円規模のシステムまで、幅広い価格帯となっているのが実情でしょう。
ここでは、代表的な機体と周辺費用の相場を紹介します。
写真測量・一般測量向けモデルの価格相場
写真測量や小〜中規模の土木現場では、「DJI Matrice 4シリーズ」や後継のエンタープライズ機が広く採用されています。
RTK機能を標準搭載しており、効率よく高精度なデータを取得できるのが強みです。
機体本体の価格相場は70万円〜90万円前後で、比較的コストパフォーマンスに優れています。
機体や付属品、解析ソフトの構成によって費用は大きく異なるため、導入前に複数の販売店やサービス提供会社から見積もりを取るのがおすすめです。
レーザー測量・ハイエンドモデルの価格相場
広範囲のレーザー測量や高精度な公共測量には、DJIの「Matrice 400 RTK」に「Zenmuse L3」などのLiDARセンサーを組み合わせたシステムが代表的です。
システム全体の導入費用は数百万円規模となりますが、圧倒的なデータ密度と信頼性を備えています。
高精度が求められる現場では、初期投資に見合う効果が期待できるでしょう。
周辺費用の全体像
導入時は、機体本体だけでなく、データ解析ソフト(年間ライセンス20万円〜)やドローン保険(数万円〜)などの周辺費用も発生します。
操縦にあたって資格取得を目指す場合は、スクール受講費用(30万円〜50万円程度)も見込んでおくとよいでしょう。
これらを含めたトータルの初期予算を、あらかじめ見積もっておくことが重要です。
失敗しない測量用ドローンの選び方
測量用ドローンを選ぶ際は、価格やスペックだけでなく、現場の要件に合っているかを見極めることが重要です。
機種選定を誤ると、精度不足や運用コストの増大につながりかねません。
ここでは、選定時に押さえておきたいポイントを解説します。
現場に必要な測量精度を満たしているか
公共測量や精度基準の厳しい施工管理では、国土地理院が定める基準(誤差±5cm以内など)を満たす必要があります。
低価格な民生用ドローンでは、基準をクリアできない場合があるため、RTK測位機能を備えた高精度な機体を選ぶことが不可欠です。
日本製と海外製メーカーの特徴
市場の多くを占める中国製ドローン(DJIなど)は、操作性やコストパフォーマンスに優れ、情報量も豊富です。
一方、国産ドローン(ACSLやプロドローンなど)は、セキュリティ面の安全性や国内法規への対応力、手厚いサポート体制に強みがあります。
セキュリティ要件が厳しい官公庁案件などでは、国産機が選ばれる傾向にあるでしょう。
安全性・利便性などその他の機能
機体選びでは、障害物検知センサーの有無や耐風性能といった安全性に加え、最大飛行時間や収納ケースのサイズなどの利便性も考慮しましょう。
バッテリーの持ち時間や運用コストも含めて、トータルで評価することが大切です。
まとめ
測量用ドローンは、写真測量とレーザー測量という2つの手法を理解したうえで、現場に合った機体を選ぶことが成功の鍵です。
価格は機体本体だけでなく、解析ソフトや保険などの周辺費用まで含めた総額で検討する必要があります。
精度基準やメーカーごとの強みも踏まえながら、自社の現場に最適な一台を見極めましょう。
スカイテクノワークスでは、測量用ドローンを活用した測量を行っており、機種選定のご相談にも対応しています。
ドローン測量については、こちらをご覧ください。
導入や機種選定でお悩みの場合は、専門のサポートを活用するのもひとつの方法です。
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コラム監修者

- 専務取締役
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測量士として25年以上の実務経験を持ち、数多くの公共・民間測量プロジェクトに携わる。
現場で培った確かな測量技術に加え、ドローンを活用した最新の写真測量・3D解析技術にも精通。
1級土木施工管理技士としての知見を生かし、土木現場におけるICTにも積極的に取り組む。
また、UAV写真測量 初級編 POWERED BY KOMATSU SMART CONSTRUCTION インストラクター、P4RTK写真測量インストラクター、JUIDA認定インストラクター、DJI CAMPインストラクターとして、育成にも力を入れている。
そのほか、産業用マルチロータオペレーター技能認定、農薬指導士、米・食味鑑定士、2級陸上特殊無線技士、3級アマチュア無線技士、ICTアドバイザー(九州地方整備局認定)など多数の関連資格を保有。現場経験と教育実績を併せ持つ。
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