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ドローン測量によるオルソ画像とは?作成手順と活用法を徹底解説

ドローン測量によるオルソ画像とは?作成手順と活用法を徹底解説

オルソ画像という言葉を聞いたことはあっても、具体的にどのようなものかご存じでしょうか。

 

オルソ画像とは、上空から撮影した写真のゆがみやひずみを幾何学的に補正した画像データのことです。

 

地図と重ね合わせて利用できるよう、位置や縮尺も補正しています。

 

近年はドローンの普及により、誰もが手軽に高精度なオルソ画像を作成できるようになりました。

 

とはいえ、仕組みや作成手順を正しく理解していなければ、現場での活用に踏み出しにくいでしょう。

 

この記事では、オルソ画像の基本的な仕組みから作成手順、具体的な活用シーンまで紹介します。

 

オルソ画像とは?従来の航空写真との違い

ドローンの航空写真

オルソ画像では、撮影時に発生するレンズの歪みや地形の高低差による位置ズレを補正しています。

 

通常の航空写真は中心投影で撮影されるため、高層ビルなどが外側に傾いて写ってしまう点も特徴のひとつです。

 

ここでは、オルソ画像の基本構造と従来の航空写真との違いを解説します。

 

オルソ画像が地図として正確な理由

 

オルソ画像が正確な位置情報を持つ理由は、写真データにデジタル標高モデルとカメラのパラメータを組み合わせ、各ピクセルの位置座標を補正しているからです。

 

これにより、CADソフトやGIS上で図面と重ね合わせて活用できる、信頼性の高い地理空間情報となります。

 

位置情報を維持するためには、撮影時の高度管理が重要です。

 

従来の航空写真測量との比較

 

まずは、従来の航空写真測量とドローンによるオルソ画像作成の違いを、表で比較してみます。

 

項目 従来の航空写真測量 ドローンによる作成
使用機材 有人航空機 ドローン(UAV)
必要人数・期間 多人数・半月以上 少人数・数日程度
導入コスト 高コスト 抑えたコスト

 

少人数かつ短期間で作業できるため、中小規模の現場でも導入しやすいのが大きな違いです。

 

オルソ画像とGISの連携活用

 

作成したオルソ画像は、GIS(地理情報システム)に取り込むことで、行政界や道路網などの既存データと重ね合わせて分析可能です。

 

距離や面積の正確な計測、複数時点のデータ比較が可能になるため、都市計画やインフラ管理など幅広い分野で活用が進んでいます。

 

CADソフトとの連携により、設計図面との位置合わせもスムーズに行えるでしょう。

 

ドローンを用いたオルソ画像の作成手順

 

ドローンで高品質なオルソ画像を生成するためには、計画的な飛行から専用ソフトによる解析までの正確なワークフローが欠かせません。

 

事前準備からデータ処理にいたる一連の流れを、正しく理解しておくことが重要です。

 

ここでは、ドローンを用いたオルソ画像の具体的な作成手順を解説します。

 

飛行計画の作成と事前準備

 

まずは、対象エリアの法規制や障害物を把握し、自動航行アプリを活用して飛行ルートを設計します。

 

写真同士の重なりであるオーバーラップ率を適切に確保することが、高精度な画像合成の重要なポイントです。

 

飛行エリアの周辺環境をしっかりと調査しておくことが、成功の秘訣といえます。

 

ドローンによる自動航行と空撮の実施

 

現場では、現地の天候や風速に注意しながらドローンを飛行させ、カメラを常に真下へ向けた状態で連続撮影します。

 

バッテリー残量や安全管理を徹底し、安全第一で確実なデータ収集を進めましょう。

 

飛行中は、バッテリー残量や機体の状態、周辺環境を監視し、安全な運航体制を維持することが大切です。

 

写真測量ソフトによるオルソ画像の生成

 

撮影した大量の画像データは、SfM技術を用いたフォトグラメトリソフトやクラウドプラットフォームに読み込みます。

 

ソフトウェアによる自動解析処理を経て、ゆがみのないオルソモザイク画像や点群データとして出力される仕組みです。

 

専門ソフトを活用することで、精度の高い成果物が得られます。

 

オルソ画像の活用シーン

工事現場ドローン撮影

生成されたオルソ画像は、土木建設から農業、災害対策まで多岐にわたる分野の現場で実用化されています。

 

それぞれの業界で正確な地理空間情報が求められており、業務の効率化に大きく貢献しています。

 

ここでは、オルソ画像の主な活用シーンを紹介します。

 

土木・建設工事における進捗管理

 

土木工事の現場では、起工測量や土量計算、施工管理の効率化にオルソ画像が欠かせません。

 

時系列で撮影したオルソ画像を比較することで、工事の進捗状況や変化を視覚的に把握できます。

 

施工現場での、データ共有ツールとしても有効です。

 

農業や林業における圃場・森林管理

 

農業分野では、農作物の生育状況の把握やスマート農業の推進に活用されています。

 

林業では、森林境界の明確化や資源量調査の効率化にも役立ちます。

 

広範囲の状況を俯瞰しながら、ピンポイントで管理できる点が大きな強みです。

 

地域特有の環境変化を、継続的にモニタリングできる点も魅力です。

 

災害現場の状況把握と防災マップ作成

 

地震や台風などの災害発生時には、被災地のオルソ画像を迅速に作成することで被害範囲を正確に特定できます。

 

復旧計画の策定やハザードマップの精度向上など、防災・減災の現場でも重要な役割です。

 

迅速な初動対応を支える、重要なデータ源となります。

 

オルソ画像作成を成功させるための注意点

 

ドローンによるオルソ画像作成を成功させるためには、法規制の遵守や撮影環境の管理に十分注意する必要があります。

 

想定外のトラブルを防ぐには、事前のリスク管理が欠かせません。

 

ここでは、オルソ画像作成における注意点を解説します。

 

航空法をはじめとする関連法令の遵守

 

ドローンの飛行や測量業務にあたっては、国交省への飛行許可申請や地域住民への事前調整など、各種法令やルールを守る必要があります。

 

安全運航を第一に考えた、運航計画が求められます。

 

許可のない飛行やルール違反は、重大なトラブルにつながる恐れがあるので注意しましょう。

 

天候や環境要因による画質への影響

 

強風や雨、急な天候の変化は、ドローンの安定飛行や撮影画像の品質に悪影響を与えます。

 

樹木の揺れや影の出方によって、画像結合にズレが生じる場合があるため、撮影日時の選定が重要です。

 

天候条件の良い日を選び、慎重に作業を進めましょう。

 

GCP(地上基準点)の設置と精度管理

 

要求精度に応じて、GCP(地上基準点)やチェックポイントを配置し、位置精度を検証します。

 

RTK・PPKを活用する場合でも、成果物の精度確認は重要です。

 

基準点を交えることで、測量データとしての信頼性を飛躍的に高められます。

 

位置ズレのない正確なデータを作成するうえで、欠かせない工程です。

 

まとめ

ドローンとそれを持つ手

ドローンを活用したオルソ画像は、従来の測量手法に比べて大幅な効率化と高精度化を実現します。

 

土木建設から農業、防災まで、多くの現場で強力な武器になります。

 

一方で、精度の高い成果物を得るには、法令の遵守や天候管理、GCPの設置といった注意点を押さえておくことも欠かせません。

 

自社だけで対応するのが難しい場合は、専門業者へ相談するのもひとつの方法です。

 

スカイテクノワークスでは、ドローンによる測量・オルソ画像作成のサポートを提供しています。

 

ドローン測量に関するページは、こちらをご覧ください。

 

お問い合わせはこちら

 

コラム監修者

福永久博
福永久博専務取締役
測量士として25年以上の実務経験を持ち、数多くの公共・民間測量プロジェクトに携わる。
現場で培った確かな測量技術に加え、ドローンを活用した最新の写真測量・3D解析技術にも精通。
1級土木施工管理技士としての知見を生かし、土木現場におけるICTにも積極的に取り組む。

また、UAV写真測量 初級編 POWERED BY KOMATSU SMART CONSTRUCTION インストラクター、P4RTK写真測量インストラクター、JUIDA認定インストラクター、DJI CAMPインストラクターとして、育成にも力を入れている。

そのほか、産業用マルチロータオペレーター技能認定、農薬指導士、米・食味鑑定士、2級陸上特殊無線技士、3級アマチュア無線技士、ICTアドバイザー(九州地方整備局認定)など多数の関連資格を保有。現場経験と教育実績を併せ持つ。